幼稚園中退、小学校不登校から始める中学受験日記

中学受験日記|発達障害と診断された子供を持つ親が悩みながら共に成長を目指す記録(夫婦当番制で記載)。同じ境遇にある家庭と共に歩む記録。

反抗期・思春期に入った小学生の子供にはどう対応したらよいか

   

このまま何年か経つと、子供が反抗期を迎えることになるんだなと考える時があります。

中学・高校時代ってどう過ごしましたか?

部活動とか勉強とかやることがいっぱいで、人間関係も複雑になってくる子供と大人の境界ともいえる微妙な時期だと思います。

わたしは10代、親や先生の言うことを聞くことが面倒くさかったり、うるさいと感じて、口答えしたりと反抗していました。

原因はよくわかりませんでしたが、イライラすることも多かったと思います。

今振り返ってみても、何であの頃はイラついていたり、反抗したりしていたのかわかりません。

そんな難しい年頃に、あと何年かすると自分の子供も達します。

 

早い子ですと小学校高学年から扱いが難しくなってくると聞きました。

親からすると取扱注意のお年頃になる。

どうやって対処したらよいか考えると、今から気が重くなります。

 

 

反抗期・思春期の子供の取扱説明書

書店を歩いていた時に、医学関連書が並ぶ棚で『10代の脳 反抗期と思春期の子どもにどう対処するか』という本が平積みされていました。

この本を読んでみると、一言でいうと脳神経科の女医がまとめた”子供の反抗期対応マニュアル”でした。

「なぜ思春期を迎えた子供が突如変貌して、手が付けられなくなるのか」「何を考えているのかわからない」と言った、”親のなぜなに”に対して、脳科学の観点から明確な答えを示してくれます。

著者であるフランシス・ジェンセン博士は、ペンシルベニア州メディカルスクール教授、神経学科長で、脳の発達が専門です。

脳の専門家であっても、反抗期を迎えた二人の息子の事が母親として何もわからなくなってしまったそうです。

それまでわたしは、母親としても神経科医としても、息子の頭の中で起きていることをすべて理解しているつもりでいた。だが、それは間違いだった。頭の中どころか、その外で起きていることさえ、わかっていなかったのだ
そこで決意した。息子の身に何が起きているのかをはっきりさせよう、と。母親として科学者として!

10代の脳 反抗期と思春期の子どもにどう対処するか フランシス・ジェンセン博士 文藝春秋 より引用

脳科学者が思春期を迎えた息子の扱いに戸惑うのだから、素人が子供の扱いに困るのは当たり前かもしれないなと思って読んでいました。

また、驚くことに10代の脳はほとんど研究されてこなかったのだそうです。

実のところ、ティーンの脳が研究されるようになったのは、ここ10年ほどのことだ。それまで、神経学・神経心理分野の研究費の大半は、子供の発達(特に学習障害とその治療法)と、高齢者の脳疾患(特にアルツハイマー)の研究に投じられてきた。したがって、ティーンの脳については研究資金が足りず、理解が進んでいなかった。また、科学者たちは、脳の成長は幼稚園に入る頃にはほぼ完了すると思い込んでいた。
(中略)
この見方の問題点は、間違っていることだ。それもとんでもなく間違っているのだ。

10代の脳 反抗期と思春期の子どもにどう対処するか フランシス・ジェンセン博士 文藝春秋 より引用

おとなの脳と10代の脳は全く異なる。

だから、反抗期の原因は、悪いのは親でも子供でも無く、脳の影響が大きいのだと。

本書を読んだ後、子供への対処方法について完全ではないけれど、理解できた気がします。

 

思春期の子供の脳がどのように働き・傾向にあるのかがわかり、どのような考え方・対応をすればよいか、ヒントをもらえました。

フランシス・ジェンセン博士が、子供の行動に腹を立ててイライラしている親や保護者・教育者に向けてまとめた本から、特に参考になった項目をご紹介したいと思います。

 

 

10代の脳は未完成

思春期にある子供は、大人からみたらよくわからない行動をしたり、あらゆる誘惑に弱かったりしますよね。

この原因は、10代の脳が完成していないからというもの。

また、脳は全体が徐々に完成していくのではなく、後方から前方へと順番に作られていくということです。

 

脳の前方にあたる『前頭葉』は、10代では他の葉(頭頂葉、側頭葉、後頭葉)よりも未熟で、他の領域とのつながりが弱いのだと。

前頭葉は、行動の計画や決定、判断洞察、衝動をコントロールする大切な役割を司っている部位で、脳の「取締役」とよく言われているのだそうです。

ティーンの脳の完成度を調べたアメリカの研究結果は以下のようなものでした。

 

この10年間にアメリカ国立精神衛生研究所の主導で、21歳までに脳の領域がどのようにつながっていくかを調べる大規模な研究が行われた。
結果は驚くべきものだった。
脳の領域は、後方から前方へとゆっくりつながっていった。そして、最後にようやく、前頭葉と「つながった」。実のところ、ティーンの脳の完成度は80パーセントで、つながりの弱い領域が20%も残されていたのだ。つまり、ティーンの脳では、前頭葉と他の領域をつなぐ配線がまだ完成していないのである。なぜティーンは感情の起伏が激しく、いらいらしがちで、衝動的で、かっとしやすいのか。なぜ集中力や根気に欠け、おとなと関わるのが苦手なのか。なぜドラッグやアルコールの誘惑に弱く、危険な行動に走りやすいのか。すべては前頭葉の未熟さとつながりの弱さが原因だったのだ。

10代の脳 反抗期と思春期の子どもにどう対処するか フランシス・ジェンセン博士 文藝春秋 より引用

行動の決定や感情の制御を行っている前頭葉が未熟であるから、反抗期の子供は感情の起伏が激しいということがわかりました。

10代の脳の完成度は80%

 

では、「脳はいつ完成するの?」というと、なんと20歳になっても完成しないのだそうです。

それは大学生になってもおバカなことをしてしまう学生がいる訳だと妙に納得しました。

 

 

反抗期の脳はそれを我慢できない

中学生や高校生の頃は、親や先生が「やってはいけない」と言われるようなことも、反抗してやってみたいと思ったりもしました。

反抗期にある子供が、一度「やってみたい」と衝動に駆られると、我慢ができなくなるという現象。

実は人の進化の過程で身についたものなのだそうです。

 

親や教師がよく知っている通り、10代の若者は、子どもや誠意人より衝動的で、リスクを恐れない。まるで、目新しさと刺激の追及が、あらゆる行動の動機になっているかのようだ。そうでなければ、反抗するのが目的だ。親、教師、そして権威に対して。もっとも、この種の行動は、進化上、意味があることなのだ10代とは、親に守られた快適な環境から外へ出て、世界を探求し、独り立ちする時期である。ティーンはさまざまなことを実験しながら、自立しようとしているのだ。しかし、彼らは前頭葉が未発達なので、危険な行動がもたらす結果を予測しにくい。つまり、リスクを恐れず冒険することは、長い目で見れば進化的適応なのだが、短期的には大きな危険が伴うのである。

10代の脳 反抗期と思春期の子どもにどう対処するか フランシス・ジェンセン博士 文藝春秋 より引用

若い個体が、未知のことにチャレンジすることによって人類の知識や経験が深まり、今に至ったということでしょうか。

人類全体からするとよいことですが、その過程で命の危険を晒すことになるなんてことは親からすると避けたいです。

 

なぜ大人からみると反抗期にあるティーンがクレイジーな行動をするのかというと、それは、”大人の脳に比べて、報酬(見返り)を強く感じやすいから”ということです。

ティーンの脳は、ドーパミン(人を奮起させたり、集中させたりする神経伝達物質)の放出やその反応が激しい。

そのような脳の状態にあるので、報酬と興奮をコントロールする脳のシステムは過敏で、興奮するような行動を求めてしまうことになります。

 

加えて、上述前頭葉と他の領域とのつながりが出来上がっていないので、危険があっても行動を理性的に制御しにくくなるのだということです。

アクセルはどんどん踏めて加速はできるのだけれど、ものすごくブレーキの効きが悪いスポーツカーのようなものなのかもしれません。

 

感想

上記項目以外にも、“IQも変化させる脳の黄金期”、”脳をかき乱すストレスに要注意”、”青年期を超えても、成長は終わらない”など、とても興味深く、参考になる内容が多い本でした。

“なぜ10代は反抗期を迎えると扱いが難しくなるのか”についての医学的根拠を理解でき、同時にどうやって子供に接したらよいかヒントがもらえました。

 

 

 

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